Jackson Blog

熟柿

2025/9/23

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あらすじ

熟柿 - 熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時期が来るのを待つこと

タイトル通りの物語で、1人の女性の半生が描かれている。

その女性は子供の成長を近くで見守ることもできず待つことしかできない身であり、いつか気が熟すことを待ち望みながら日々の仕事に精を出す。

感想

この小説には久しぶりに没頭してしまった。

会話が自然で、お金を盗まれてしまった時の焦りとか友達ができて気楽に話せることとか、多くの感情を自分の感覚のように読むことができた。

特に最後に息子にとうとう会うことができて、息子の方から歩み寄ってくれたり、また会えるかと聞かれた時の高揚感!

これはこの本を読んだ多くの人が同意してくれるのではないかと思います。

ずっとこの希望の瞬間だけを待ち望んで最後まで読み進めてきましたもんね。

もし息子がいつの間にか事故で亡くなってたりとか、母親が嫌な人で会わせてくれなかったりとかしていたら。。。

最後の最後でかおりさんはとうとう息子に会うことができたし、熟柿という単語を教えてくれた穏やかで博識なパートナーもいるし、幸せに生きてほしい。

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