もうひとつの朝
2025/12/1
なぜ佐藤泰志に惹かれるのか?
「君の鳥は歌える」をしばらく前に読んでから、佐藤泰志という作家のことが頭の隅っこの方に根を張っています。
理由の一つには、彼がすでに亡くなってしまった作家だから。ということがあるでしょう
もうひとつの理由には、彼の書く世界には暴力や反抗や退廃の空気感がただよっています。
平たく言ってしまうとこれが1970年代的ということだと思うのですが、ジェイズバーで「僕」や鼠が浴びるほどビールを飲んで、トイレに血を流した女が倒れている世界 と
屋根に向かって腐ったレモンを投げつけたり、映画館のバイト中に映写室でぐったりするまで酒を飲んで支配人にボコボコにされたり、自販機を殴ったり。。。
佐藤泰志の世界と村上春樹の世界は地続きなんだな。と思ってしまいます
佐藤泰志は(村上春樹もそうだと思うけど)自分の生きている時代の空気をしっかりと伝えてくれるから、ただ文章を読んでいるだけで映画を見ているような気分になってしまいます。
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